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財産分与についての離婚協議書を本当に公正証書にすべきですか?

財産分与についての離婚協議書を本当に公正証書にすべきですか?

Q.離婚時の財産分与については双方の話し合いが調いました。

娘の離婚についての相談です。

離婚に際して、住宅ローンの一本化や財産分与についての話し合いは、ほとんど解決できそうになりました。

ところで、この話し合いの内容を、ある人から公正証書にすべきだとアドバイスされました。

住宅ローンも財産分与も、離婚後数ヵ月で解決できそうな場合でも公正証書を作成したほうが良いでしょうか?

A.離婚後に債権を回収する必要性など、相手に履行してもらいたい債権がなければ公正証書作成は不要です。

以下は、行政書士の立場から伝えします。

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離婚協議書を公正証書にする効果

離婚協議書を公正証書で作成する一番の効果は、相手方が債務を履行しないときに強制執行できることです。

例えば、養育費の支払いや財産分与精算額の分割払いなど、離婚協議書を作成する直後には精算できないものの支払いを担保する目的に適しています。

相手方が、あなたに対し、離婚後に一定のルールで金銭を支払うことを約束して、その約束が履行されないときに、相手方の預貯金や給与を強制的に差し押さえることができる効果を期待するものです。

ですから、性格的に相手の資産を差し押さえることができないという方や、金銭債権を持たない場合には、あえて公正証書を作成する必要はないと思います。

よく、証拠力を高めるとか、心理的な圧迫を図るというメリットを挙げる専門家もおります。

しかし、強制執行を目的としないのであれば、公正証書にする意味はなく費用と時間の無駄になりかねないと考えています。

離婚時の約束を公正証書にしたほうが良い場合

先に示したように、公正証書にする目的は、強制執行できるということに閉じて考えます。

このように考えると、債務不履行時に強制執行か可能な場合、つまり相手の資産がある場合や、勤務先が安定していると見込める場合には、それこそ離婚協議書を公正証書で作成して、いつでも強制執行できるようにしておくことによって、相手に心理的な圧力をかけることができます。

その他、離婚協議の際に、相手の金銭の支払いについて相手方の親族などの保証人を立てる場合にも有効です。

保証人を立てることにより、保証人に対しても強制執行できるような内容の公正証書を作成しておくと良いでしょう。

離婚時の約束を公正証書にしてもあまり効果的でない項目

これもズバリ、強制執行できない内容を公正証書にしても、あまり効果はありません。

例えば、面会交流に関して協議した内容のみを公正証書にしても、確かに証拠力は高まります。

しかし、面会させない親に対して、公正証書があるからといって、無理やり子供を連れ出して面会を実現させることはできません。

公正証書に面会交流について記載すべきではない、と言いたい訳でなく、面会交流に関してのみの内容なら、わざわざ公正証書にする必要はないということです。

他に金銭債権を持つ場合で公正証書を作成するのであれば、その書面に面会交流に関しての内容を記載するのであればそれで構いません。

なお、子供との面会交流の実現を担保させたいのであれば、裁判所の調停を利用して調停調書に記載してもらうことの方が、間接強制手続きが取れるので効果的です。

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